定年を迎えたら、「一律に戦力にならない」というのは、おかしいと思いませんか?人によって異なるでしょうし、ある年齢を境に人が変わるわけでもありません。やり方によっては、従来より戦力になる可能性大です。高年齢者を雇用するにあたり、留意しなければならない項目がいくつかあります。下記の図を参照下さい。
経営理念を念頭に、改正高年齢者雇用安定法の法令を考慮した社内就業規則・制度を設計することになります。その時に、下記の7項目を検討することが大事なことではないかと考えます。
高年齢者の家庭環境(親・配偶者の介護、孫の世話・・)、個人のライフサイクル・人生設計、健康面・体力低下等を考慮することも大事であると考えます。高年齢者の働き方として、全員一律である必要もなく、短時間勤務、短日勤務、という選択肢もあります。
「あなたは何歳ごろまで仕事をしたいですか?」という質問に対して、「働けるうちはいつまでも」(29.5%)※が最も多く、次いで「70歳くらいまで」(23.6%)※となっています。仕事内容・職場環境の条件が合致すれば、経験豊かな人材を確保できます。
※内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」(平成25年11月時点調査)から
モチベーションに影響する5要素について、会社の考え方を示し、コミュニケーションを図ることが重要です。
○賃金の変化と水準
○結果・過程評価の反映
○与えられた職務内容と役割
○本人の就業目的と就業意識、意欲
○高齢者を受け入れる職場環境
企業に蓄積された技術、無形の知的財産を継承していくこと。マニュアルに落とし込めない暗黙知(ノウハウ)を、いかに若手に伝承するかは、重要で時間のかかるものです。
60歳以上に教育・研修は無意味でしょうか?そんなことはありません。
新技術への取組、コミュニケーション能力、自己啓発の支援は、モチベーションにも影響します。高年齢者になっても、会社が大事にしてくれる、という風土は、次の若い世代にも影響します。
下記の助成金を活用することで、会社資金の負担減少を図ることができます。
○高年齢者雇用安定助成金 (上限1000万円)
○キャリアアップ助成金
○特定求職者雇用開発助成金
○中小企業ものづくり・商業・サービス新展開補助金
法的な健康診断以外に、業務や本人の健康状況により、毎日、月、半年というタイミングで健康管理チェックを実施・記録する。
○上司による日頃のコミュニケーションが、従業員の変化をキャッチ
○朝礼時の体操、毎朝の血圧測定
○作業負荷の把握と改善